2012年7月13日金曜日

ジャッジへのフィードバックの仕方

ジャッジをしていると、たまにジャッジのコメントを求められることがあります。ジャッジに決まった型は無い以上あんまり押し付けるのもあれだし、自分のも主観が多いとは思いながらも、でもそれによって相対化されることの利益が多いので個人的にはできるだけフィードバックしようとしますし、自分自身も色々な人から求めるようにしています。

ほかにも、Adjudication Coreをやった時にコメントシートの添削をすることがあります。そういうときにどういうことを意識していたか、少しまとめてみようと思います。

原則:ジャッジの原則に関して言及
結局のところこれに尽きます。
何度も登場していますが、BP Noviceのジャッジ資料にもあるように、全体的・論理的・具体的・比較的・客観的なジャッジは受け入れやすいとされています。どこがどう抜けていたかを指摘するだけでも違います。
例えば、特定のArgumentをDropしていただとか、どのExampleが評価されたのか、等だと思います。
大事なのは、ジャッジのジャッジに関しても、この5原則があてはまるということでしょうか。

困った時は
正直言うと、完璧なジャッジングなどありえないので、どっかしら突っ込みどころはあります。この5原則をパーフェクトに満たしている人は、僕はみたことがありません。笑
「ここはどうおもった?」だとか、「このアーギュメントはこう評価できると思うけどどう思う?」のような質問を投げかけるだけでも違うでしょう。(ここがいわゆる、メタディベートですね。)

また、ジャッジによる何かしらのクセはあるでしょうから、それを指摘するだけでも違います。Practical好きだね、とか、Dynamics好きだね、とかですね。それだけでもジャッジは全然意識できるので。

「全体的」とはどういう意味か
全体的、という考え方は、
まず、
①Issueを落としていないか。です。どのような分析もExampleもしっかりと評価の対象に入っているか

②単純にロジックだけではなく、Relevancy(モーションと関連があるか)、Exampleで深められているか、等も重要です。マターをホリスティックに考慮しましょう。マナーもマターとの相乗効果があります。

③POIやMethod, Technicalityも考慮しているか
POIの内容・受け答え・Offerしているかどうか、Dynamics、Stanceなども考慮することが大事です。
POI1つで順位が入れ替わることもありえます。Issue-basedで劣勢でも、Dynamicsの優勢で勝敗がつくこともあります。

④論理構造を考えているか
単純にアーギュメントがたっているかどうかではなく、どことどこが依存関係なのか、そもそもRelevancyが高いアーギュメントなのか、など分析がどのような意味を持つかも考える必要があります。いわゆる「ボトルネック」探しですね。

⑤ディベートでおきたことを参考に考えているか
ディベートの、特にWhipやReplyなどがある場合はそれを、しっかり参考にしているでしょうか?ディベートでIssueになったことを参考にジャッジをすべきです。

これを全部するのは相当難しいです。だからこそ、メタディベートという「どっちにも入れる理由を考え、なぜ特定のVoteが妥当性を持つか吟味する」作業が必要なわけですね。


これで終わるのもあれなので、1つ具体的にみていきましょう。

例.見る基準に関して
たまに機械的にPrinciple/Practicalでみました。だとか、problemがあるかないかでみました、だとかという基準を使う場合があります。ですが、これは場合によっては著しく不公平な基準になりえます。
では、どうすればいいのでしょうか。シンプルです。ディベートでIssueになっていたところを参考にしましょう。どこに時間が割かれたのか、でもよいですし、コンセンサスになっていたかどうかでも判断できるでしょう。また、WhipやReplyのIssueも大いに参考にするといいでしょう。

一番最初の質問に戻ると、「ここでディベーターはみてもらいたかったようですが、どう考えましたか?」ときくのがありでしょう。


質問をするにはどうすればいいか。となると結局のところジャッジの原則って何なんだろう。どうすれば自分は納得するのか?というのを考えるのが良いと思います。引き出しが多くなれば、質問もしやすくなるので。

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