2018年5月20日日曜日

【80点超えのスピーチシリーズ各論⑤】Reply編

総論としての「80点超えのスピーチをするには」を受けた、各論シリーズです。
今までのPrime Minister編Leader of the Opposition編Deputy Speakers編Whip編の続編となります。

厳密に言うと、Replyは1/2の点数なので40点超え、ということになりますが、そちらはご容赦頂ければ幸いです。

Replyに関しては、下記がポイントだと思っています。

1.ラウンドの固有のまとめを、Whipと異なる形で出す
Whip編でも書きましたが、「汎用的なフレームを活用しながら、ラウンドに固有な纏め方を探す」ことが重要になるのはReply Speakerも同様です。ただ一つポイントとなるのは、Whipとは異なる纏めの方法が推奨されていることです。
この理由は定かではないのですが、「同じ纏め方だと飽きちゃうから(Newがないから)」という点に尽きる気がします。Whip、Replyでチームとしての優位性を示すチャンスが2回ある中で、同じフレームで戦うことは一本足打法にならざるを得ないのでお勧めはしないです。

2. "Biased Adjudication"として勝ちの理由を示す
特にオーストラリアでは、Whipとは異なりReplyは"Biased Adjudication"になる必要があると教えています。これを解釈すると、どのようなことが考えられるでしょうか。ジャッジのReason for Decisionに近い言葉を使うということになるかもしれません。
例えば、Failureの指摘が考えられます。これは改めてDrop等が発生しているというようなClash basedの議論もあるかもしれませんし、相手の議論の強度に関してRelevancy、Logic、Uniquenessの薄さ等を指摘することもあるかと思います。特にかなり競っている場合はこれがVoting Issueになり得る可能性もあります。
あとはNewになるのかは見せ方次第な部分もありますが、優位性の軸(インパクトの大きさなど)を示すことも可能かもしれません。

3. 伸ばせる部分は伸ばし続けること
NA StyleだとそもそもNew examplesがReplyでOKであることからそれを出すことでぐっと具体性を引き寄せることもあるかもしれません。ただ、NAではなくReplyであったとしても、ギリギリ、イラストでは伸ばしきれる余地があることもあります。すでに出た話を最大限伸ばしにかかることは非常に重要です。
私自身、あるクロースな試合の決勝で、リーダーが話した話を改めてごり押して勝利をもぎとったことがあります。意外と主要なポイントを伸ばすことがキーになることもあるという好例かもしれません。
どの部分を伸ばすかというのは、あくまで強い部分、すなわちExclusiveであったり、Intuitiveであるような部分が優先になるのではないでしょうか。

4. 反論ができないにしても、前のスピーチを踏まえること
これは意外と教わらないポイントですが、例えばGov Replyの場合Opp Replyを踏まえることも重要です。例えば、Emotionalに訴えかけられた際は、Emotionalに返しつつもLogicalな部分で優位性を保つということもあり得ます。また、例えばOpp ReplyでFailureを指摘されていた場合は、そのFailureが存在しないことor相手にも同じ軸でFailureがある、というような暗黙の反論もあり得るかと思います。反論以外でも対応方法はあるという示唆ですね。

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