今回の記事では「そこで見たのは分かったけど・・・なんでtieになるの?」という話をしたいと思います。
「Principleはtieになってー」
「子供のcharacterizationは優劣がつけられなくてー」
こういうような表現ってよく聞くと思います。
でもディベーターからしてみると「え、ちょっと待って」ってなることもあるんですよね。
また、これは個人的な経験則でもあるんですが、ジャッジをしてディスカッションをしていると「tieになった」という時「ん?」と首をかしげてしまうことが多いのです。
なぜかというと、ディベートってそう簡単にtieにはならないからです。笑
なので、個人的には「本当にtieなのか?」という問いを自分に立ててみて欲しいと思っています。
つまり、本当にそのイシューってtieなのでしょうか。
「govもoppも説明していたから」tieになるとは限りません。
govが「どう説明したか」とoppが「どう説明したか」が同列の時tieになるからです。
そう考えると、「Argumentの関連性・深さ」や「Refutationの鋭さ」をちゃんと評価しているのか?と見直してみると良いのかもしれません。
「Argumentの関連性・深さ」について説明しましょう。
Argumentは主に関連性と深さで説得力が増すと思います。(もちろん他の評価軸もありますが。)
関連性というのは、Spirit of the Motionを反映しているのか、それともモーションのキーワードやステークホルダー等が守りたいパラダイムにおいて生じるexclusiveな話をしているのか、といったところから評価することができます。
深さというのは、どういったreasoningがされたのか、どういったイラスト/picturizeがされたのか、どういった例(case study, analogy)を出したのかというようなところから生じるでしょう。また、principle/practicalの両観点があったり、相手の話を考慮しているかどうか等も深さの対象になるはずです。
次に「Refutationの鋭さ」について説明しましょう。
鋭さというのは、感覚的なものかもしれませんがどれくらいそのArgumentの信憑性や信頼度を下げたかに左右されると思います。巷で流行っている"not unique"は相手の話を削ることには作用しているものの、多少なりと残ってしまうと感じやすいですし、"not always true"のようにメカニズムを切りに行く話では「それって毎回そうなの?」という疑問をジャッジに残してしまうでしょう。
なお、誤解がないように強調しておきますがtieになることや優劣の判断をつけられない時もあります。大事なのはtieに本当になっているのか?なぜtieになったのか?ということをディベーターが知りたがっているということです。
結論:
もちろんtieになることやそこだけでは優劣の判断をつけられないことも多々あると思います。ただ、簡単にtieにしていないかどうか見直すことは十二分に必要な気がします。その際、Clashの中でArgumentの関連性や深さ、Refutationの鋭さ等を留意しておくといいかもしれません。