2014年1月5日日曜日

7 suggestions to Promote Adjudicator's Learning Opportunity


現状の問題として、ジャッジがフィードバックを受ける機会が少なくジャッジの成長の機会が少ないことがあげられます。
つまり、ディベーターはジャッジからのフィードバックを受けて今後の改善ができる機会が提供されています。
しかし、ジャッジは点数の評価はされるものの、具体的にどのようなことが必要でどのようにすればジャッジの改善ができるか知る機会が少ないのが現状です。

したがって、以下のシステムを提案します。


(1) フィードバックシートの項目具体化+アクセスの担保
現状のフィードバックシステムだと、点数は分かっても何が必要かというのが分かりづらいです。
そこで、項目を細分化してその点数を公開するのはどうでしょうか。
例えば、現状だと1-10もしくは1-5の評価でReason For Decisionの説明の評価をすることが多いですが、

・【全体的だったか?】ラウンドで起こったことを網羅的に理解できていたか?多角的な観点からラウンドをみることができていたか?(ex. Principle/Practical, Role Fulfillment, etc.)
・【比較ができていたか?】差を説明する際、用いた基準は適切だったか?また、基準下で公平に比較できていたか?
・【具体的だったか?】「説明の深さ」など抽象的な説明方法ではなく、具体的にどこをみたか説明できていたか?

のような項目にしてそれをそれぞれ1-10で評価するのはどうでしょうか。
したがって、最終的な点数としては例えば【全体的6】【比較7】【具体4】のようなかんじに出るイメージです。
また、必要に応じてコメントも公開してもいいと思います。
公開の仕方は議論があると思いますが、タブのようにして出すなり、各自の開示に任せるなりできるはずです。集計が面倒くさい場合、フィードバックシートを直接手渡す(Tsukushi 2009)のもありでしょう。

(2) ラウンドとセットでReason for Decisionの動画
現状JPDUは多くのラウンドの動画がUPされています。それにさらに付け加えて、予選ラウンドにおいてReason for Decisionの説明もUPされると、ジャッジの勉強になるはずです。

(3) ブレイクラウンドのReason For Decisionの公開
ブレイクラウンドの結果発表後、ORに近い部屋で10分程度で各ラウンドのチェアーがReason for Decisionを説明するということです。(録画してUPしてもいいですね。)
ジャッジブレイクしたレベルの高いラウンドのDecisionを聞くことができます。
なおこれは、ADI 2011等で行われていました。

(4) ブレイクラウンドのDiscussionの公開
ブレイクラウンドで行われるジャッジ間のディスカッションの限定公開はどうでしょうか。
情報漏えいの可能性等もあるため、みれるジャッジは例えば初日ジャッジとして参加していた人だけや、または録画して後に公開など工夫は必要かもしれません。

(5) AC見解のASAP公表
早い段階で公開されないと、当日の対策ができる期間が限られてしまいます。
したがって、添削との兼ね合い等もあるかと思いますが早めの公開が必要でしょう。
なお、ここで全体の傾向へのフィードバックもあるといいでしょう。(Spring JPDU 2012、Japan BP 2012、Ryoso Cup 2013等で行われています。)

(6) 各ジャッジテストの添削or簡易コメント
各ジャッジテストに簡単にでも良いので添削・コメントがあってはじめて具体的に気をつけるところが分かるはずです。
なお、Gemini Cup 2011、BP Novice 2011、Autumn JPDU 2012、Ryoso Cup 2012等で行われています。

(7) ディスカッションの様子の動画作成
特にBPにおいて課題になっているのでは、どのようにディスカッションを進めるか、どのように参加していくかというところだと思います。
特に時間が少ない時にどのように行うのか、またチェアー・パネルと役割が違う時に何をすればよいのか分からない人もいるといいます。
JPDUが2012年に行おうとしていましたが、改めてディスカッションの様子の動画があると良いかもしれません。その解説もあるとさらに嬉しいでしょう。


なお、主観的なまとめです。
個別性というのは、各ジャッジのニーズにあったものがどれくらい得られるかです。
みて分かるとおり、個別性を高めようとすると、やはり負担は大きくなります。
しかし、運営に携わる人が多ければ、工夫次第でできなくもないはずですので、検討してみる余地はありそうです。


行う時 個別性 参考度 負担の少なさ 総合的実現可能性 モデル
(1)Feedback Sheet項目細分化 予選 Tsukushi 2009
(2)Reason for Decision動画 予選・決勝トーナメント 一部の国際大会(Vienna IV)等
(3)Break RoundのRFD公開 決勝トーナメント ADI
(4)Break RoundのDiscussion公開 決勝トーナメント
(5)AC見解のASAP公表 大会前 多くの国内大会
(6)各ジャッジテストの添削・簡易コメント 大会前 × △+ Gemini 2011, BP Novice 2011等
(7)Discussion動画 大会以外

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