2017年11月28日火曜日

効率的に本を読む4つのポイント

即興型ディベートの性質上、多くのテーマに関してベーシックな知識は抑えておく必要があるかと思います。政治、経済、IR、教育、ジェンダー… かといって、すべてを効率的に読むことは難しいわけです。今回は各論ですが、リサーチを行う際、本を読むこともあるかと思いますが、そこで効率的に読むには?ということをテーマに書いてみます。

(また、蛇足かもしれませんがディベーター以外のとき(例:ak_debateの場合は大学院の研究のとき、仕事のとき等)でもインプットをいかに効率的に行うかはキーとなるかと思います。書き終わってからも思いますが、これは必ずしもディベートだけに当てはまらない内容になっています)

まだまだ全然数が足りないと思うのですが、職業柄、仕事に直接関係ない本だけでも年に100冊程読んでいることを通じてどういうことに気を付けているかまとめてみました。


1. そもそも "Right Book"にあたる
一番無駄なのは、「いやあこの本読んだの意味なかったな・・・」と思う時です。具体的には「内容が一切刺さらない」「読むのが大変なわりに得られることが少ない」等色々なパターンがあるかと思います。時間は有限であるため、そもそも良質な本にあたる工夫が重要になります。

ak_debateがやるのは、まず、Amazonのレビューの高さ、著者のバックグラウンド、その道に詳しい人によるお勧め等をもとに“良書”候補をリストアップすることです。例えばIRのリサーチをする時は大学の授業でも使用されている藤原帰一の『国際政治』、飯田敬輔の『国際政治経済』等からはじめることをお勧めしています。ディベートにカスタマイズすると、その学部の人だとか詳しい人に聞くのが一番です。
(なお、ak_debateのおすすめブックリストはこちらです)

また、自分が今最も必要としている知識や、今の習熟度等を勘案して読む本を優先順位付けることが重要です。IRをやりたいと決まっている場合、自分は今は全く知らないという状態であればまずは入門書から入っていく必要があるかと思います。そこで分厚い専門書を読むよりかは、わかりやすい新書でいいと思います。また、賛否両論あるかと思いますが、ak_debateは「漫画でわかる」系もエッセンスが抽出されているので好きです。

2. 読み方を選択する
重要なポイントは、「そもそもどのような本も同じように、熟読する必要は無し」というところです。まじめな人にありがちなのが、とりあえずどの本も同じように一語一句丁寧に読むということです。

読み方にはいろいろなバリエーションがあります。例えば、状況に応じて全体をざっと理解するための飛ばし読み、内容を正確に理解するための熟読、一部だけ活用するための選び読み、何度も読むことを前提とした初回の“ぼんやり読み”等です。ベストな読み方をそもそも選ばれているでしょうか?

例えば、ak_debateは新しいテーマのことを知りたいときは3冊くらいざーっと読みます。そしていいなと思った1冊は熟読します。それをもとに、専門的な本に移っていき、なんとか理解できそうかどうかわからない際は60%くらいの理解でもいいのでいったん読み、またしばらくしてから読み直す、というようなことをしています。

3. 論旨を想像してから読み始める
これは、社会人になってから特に身に着けた方法です。昔は「バイアスを一切なくして読むのがとても重要だ」と思っていたのですが、本質的には「思い込みで変に理解しない」ことが重要なだけなので、「バイアスを後でフレキシブルに変えられるようにしておく」という対応策で済むことです。

無理やりでも良いので、「この筆者はきっとこう考えているのではないか」と思ってから、それを修正しながら読むほうが圧倒的に効率的に内容を読むことができるのは間違いないです。

では、どのようにして論旨を想像すればいいのでしょうか?もちろんネットに転がっているような要旨を読むのもいいと思いますが、ak_debateは「はじめに」・「目次」・「終わりに」だけを読み著者の主張内容を想像してから読み始めるようにしています。

4. 読んだ内容を復習できるような仕組みをつくる
せっかく読んだにもかかわらず、定着しなかった場合は勿体ないですよね。ここは十人十色だと思いますが、ak_debateは下記のような工夫をしています。

・重要なポイントに付箋を貼る
(そもそも、読みながら重要なポイントは付箋を貼ってあります。なので、読み直すのは付箋がついているところだけでOKです)

・論旨やポイントをA4 1枚でまとめる
(昔はスマホのEvernote等も使用していました。ポイントは「短くする」ことです)

・読書会によってアウトプットする
(人は他の人に伝えないといけないとなると必死になって理解しようとするかと思います。特に読書会のような形で他の人に内容を共有しないといけないとなると、必死に内容を覚え、自分のものにするようにする傾向にあります)

・レビューを書く
(読書記録のサイト/アプリなどでレビューを書くのも一手です)

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