2018年5月31日木曜日

【御礼】10万アクセス&1000フォロワー超え! + ブログを書いている理由

ついにブログの10万アクセス、Twitterの1000フォロワー超えを達成いたしました!

ブログを始めたことろはこんなにアクセス数が伸びるとは思っていませんでした。読んでくださっている皆様のおかげです。

ふと過去ログを振り返ると、2012年にスタートしているようです。もう6年たつということで早いものです。最初はひっそりと行っていたのですが、今ですとこのブログを読んでくださっている、ないしはak_debateのアカウントを普段フォローしてくださっている、という声を掛けてくださる方も増えました。大変嬉しい限りで、それが励みになっています。

なぜブログを書いているのでしょうか?それは私が理不尽さ・不条理さが嫌いだというところに根差していると思います。例えば、それがいわゆる強豪校じゃない場合、先輩が就職活動等でいなくなってしまった場合、地理的に簡単に試合ができる状況にない、部を立ち上げようとしているけれども仲間がいない、練習機会が限られている…等、大学生であれ、社会人であれ、中高生であれ、色々な理不尽さ、不条理さってあると思います。要は自分でコントロールできない要因でディベートの楽しみを知れないだとか、うまくなれるはずなのになれない、のようなことって辛いと思います

それから、教えることによって、他の方が「できるようになった」という場面に立ち会うのが好きなんだと思います。人に教えるというのは責任が重く頭を悩ませますが、その分やりがいも大きいことです。ふと途中から自分の結果も当然さることながら、必死にコーチした後輩が活躍していたことに嬉しさを覚えることも増えました。(それでも負けず嫌いなので負けると悔しいですが 笑)

それから、日本ディベートコミュニティ全体が強くなってほしい、という想いもあります。私がディベートを始めたきっかけのひとつは「世界で戦える」ところに魅力を覚えたからです。昔テートという超絶強いマレーシアのディベーターが言っていたことですが、「君たち(日本人)が言ったからといって、説得力を持たないわけではない」というようなことは印象に残っています。考えてみれば、日本人だからという理由で頭が悪いわけでもないはずですし、説得力を持たないわけでもないはずです。もちろん英語などのハンデはあっても、勝つポテンシャルはあるはずです。ここ数年で東南アジアも強くなりました。北東アジアも活躍するようになりました。次は日本がより世界に羽ばたいてほしいと思っています。僕は1年生で世界大会に行って4回連続最下位を取るなど、散々な結果でした。最後の年で意気込んでもメインブレイクには到底届きませんでした。そういう意味ですと、その夢をコミュニティに託しているのかもしれません。それが、ある種"公共財"の提供なのかなと思っています。ここには、私が運よく先輩・同期・後輩から教わったこと、自分で考えていることをできる限り言語化・理論化したいという意図があります。

このような想いから、ブログを書いているんだと思います。勿論私の理論も完ぺきではないところも多々あるかとおっもいます。それでも、少しでも理不尽さ・不条理さが解消されれば、少しでも成長に寄り添えれば、少しでも日本が強くなれば、という思いで書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

2018年5月20日日曜日

【80点超えのスピーチシリーズ各論⑤】Reply編

総論としての「80点超えのスピーチをするには」を受けた、各論シリーズです。
今までのPrime Minister編Leader of the Opposition編Deputy Speakers編Whip編の続編となります。

厳密に言うと、Replyは1/2の点数なので40点超え、ということになりますが、そちらはご容赦頂ければ幸いです。

Replyに関しては、下記がポイントだと思っています。

1.ラウンドの固有のまとめを、Whipと異なる形で出す
Whip編でも書きましたが、「汎用的なフレームを活用しながら、ラウンドに固有な纏め方を探す」ことが重要になるのはReply Speakerも同様です。ただ一つポイントとなるのは、Whipとは異なる纏めの方法が推奨されていることです。
この理由は定かではないのですが、「同じ纏め方だと飽きちゃうから(Newがないから)」という点に尽きる気がします。Whip、Replyでチームとしての優位性を示すチャンスが2回ある中で、同じフレームで戦うことは一本足打法にならざるを得ないのでお勧めはしないです。

2. "Biased Adjudication"として勝ちの理由を示す
特にオーストラリアでは、Whipとは異なりReplyは"Biased Adjudication"になる必要があると教えています。これを解釈すると、どのようなことが考えられるでしょうか。ジャッジのReason for Decisionに近い言葉を使うということになるかもしれません。
例えば、Failureの指摘が考えられます。これは改めてDrop等が発生しているというようなClash basedの議論もあるかもしれませんし、相手の議論の強度に関してRelevancy、Logic、Uniquenessの薄さ等を指摘することもあるかと思います。特にかなり競っている場合はこれがVoting Issueになり得る可能性もあります。
あとはNewになるのかは見せ方次第な部分もありますが、優位性の軸(インパクトの大きさなど)を示すことも可能かもしれません。

3. 伸ばせる部分は伸ばし続けること
NA StyleだとそもそもNew examplesがReplyでOKであることからそれを出すことでぐっと具体性を引き寄せることもあるかもしれません。ただ、NAではなくReplyであったとしても、ギリギリ、イラストでは伸ばしきれる余地があることもあります。すでに出た話を最大限伸ばしにかかることは非常に重要です。
私自身、あるクロースな試合の決勝で、リーダーが話した話を改めてごり押して勝利をもぎとったことがあります。意外と主要なポイントを伸ばすことがキーになることもあるという好例かもしれません。
どの部分を伸ばすかというのは、あくまで強い部分、すなわちExclusiveであったり、Intuitiveであるような部分が優先になるのではないでしょうか。

4. 反論ができないにしても、前のスピーチを踏まえること
これは意外と教わらないポイントですが、例えばGov Replyの場合Opp Replyを踏まえることも重要です。例えば、Emotionalに訴えかけられた際は、Emotionalに返しつつもLogicalな部分で優位性を保つということもあり得ます。また、例えばOpp ReplyでFailureを指摘されていた場合は、そのFailureが存在しないことor相手にも同じ軸でFailureがある、というような暗黙の反論もあり得るかと思います。反論以外でも対応方法はあるという示唆ですね。

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2018年5月6日日曜日

後輩と組む時に ~akが考えていたこと、やってもらえて嬉しかったこと~

皆さんGWはいかがお過ごしでしょうか。
エリザベス杯に残念ながら間に合わなかったのですが、akが後輩と組む時に気を付けていたことを知りたい、というリクエストを頂戴したので書いてみます。
akも色々な先輩と組ませて頂いた中で、やってもらって嬉しかったこと+やろうとしていたことを取りとめもなく書かせてください。

(ここでの前提は、先輩ということで一定程度ディベートの能力・経験は比較的高い、ということにしています。毎回そうとは限りませんが…笑)

1.あくまでパートナーとしてフェアな関係性を目指すために、Welcomingな雰囲気をつくる
これが一番大事だと思います。結局のところ、先輩ー後輩間にはどうしても何もしない場合だと遠慮というか、力関係が発生してしまうことは避けられないと思います。("power imbalance"ってやつですね)

普通のパートナーでも、「あなたなことを大切に思っている」「あなたの意見・スピーチにも価値がある」というようなコミュニケーションはチームビルディング上肝要ですが、いい先輩方はそれを特に意識してくださっていたように思えます。

例えばですが下記のようなBehaviorに落ちるのではないでしょうか。

・プレパの間で出たアイデアをちゃんと聞いてくれて、それがスピーチに組み入れられる
(例えば、akが思いついた話がちゃんとArgumentになっていくことがある)
・ラウンド外でしっかりと褒められる/リスペクトが払われる
(例えば、ある伝説的な先輩は「akくんはとても組みやすいね」とふとおっしゃってくださったことがあり感激しました)
・フィードバックが双方になされる
(だいたい先輩から後輩への一方通行になりがちですが、先輩も後輩からの意見を求める。例えば、akは「もしよければ僕もフィードバック欲しいんだけど・・・」と話して、困惑された場合「あ、じゃあ良かったところ褒めて(笑)」と言って話しやすそうなところを言ってもらい場を温めてから、「しいて言うとしたらスピーチのどの辺が気になった?」と聞くようにしています。その時出なかった場合は「あ、まあ今後また気になったら教えて!」といって閉じて2回目に聞くと教えてくれたりします)

こうすることによって、勝ち負けに関係なしにラウンドが楽しくなりますし、さらには後輩もよりリラックスして発言してくれるより好循環に入りやすくなるため、チームとしてのパフォーマンスもあがります。

正直、後輩の視点ってめちゃめちゃ参考になります。私もああその話全然思いつかないなぁとか、結構ありますね。(後輩のおかげで勝てたラウンドとかも結構あります)なのでこの1.の話を言い換えると、後輩のいい話をどんどん出してもらえるようにする環境づくり、というところだけは先輩の役割かなと思います。あくまで走りたいなら道路ちゃんと整備するだとか、花を咲かせようとするなら土くらいちゃんと耕すか、くらいの心づもりかもしれません。

2.チームとしての"成長エンジン"の設計;その際、普段よりも人一倍パートナーのディベート力を分析し、勝ちに繋げる

では、後輩と組んで勝ちに繋げるためにはどうすれば良いのでしょうか。
結局のところ、チーム全体としての「総力」が勝敗には基本的に直結します。
となると、チームとしての総力をあげにかかることが重要になるわけです。

そのためには、"成長エンジン"の記事でも書きましたが、To-Be、As-Is、Approachをしっかり考えることが重要になります。この場合の3つの問いは、下記の3つになります。

1.どういうチームになりたいのか?
2.今、パートナーと自分はどういう状態か?(今どういうチームか?)
3.なりたいチームになるためには何が必要か?

1.はブレイクのようなディベートの実績的なこともあるかもしれませんし、イラストがうまくなる!のようなものもあるかと思いますが、
特にキーとなるのは2.となります。

自分のことをよく知ることはもちろんですが、パートナーのディベート力を人一倍分析することが重要となります。

どういうことかというと、例えばパートナーがPracticalが強いと。で、あなたもPracticalが強い。そうだとすると同じことを繰り返してしまいがちでチームとしての最大出力があがらないとかありますね。となると、例えば自分はPrincipleをうまくなる、とかしていくことも場合によってはあるわけです。

例えばakが一回あったのは、後輩をみているとすごくマクロな話が強いと。いわゆるフレーミングはいいのだが、具体論があまりないと感じていて、ジャッジからもそういうフィードバックを多くもらっていました。そこでやったのは、当然具体的にするためのコツみたいなことはその後輩に教えつつ(例えば、こちらで書いたような内容です)、特に具体的な話は意識してプレパでakが詰めるようにしました。一部それを言ってもらったり、どうしてもその後輩がカバーできなかった部分のイラストはあえてakがイントロで言う等するようにしたりしました。

そんな風に今の段階で目立つ強みがない、という場合は彼/彼女ができることを起点に「役割」をお願いする、というところかもしれません。特に、自分の強み/弱みと掛け合わせて考えることがポイントです。例えば、akは具体的な話があるほうが議論がしやすいタイプなのです。(チープな言い方ですが、「叩き台」があればそこからブラッシュアップするほうが得意)なので、一人の後輩にお願いしたのは相手が何を言うか考えてくれない?ということもありました。後輩が考えてくれる相手の話は確かによくて、じゃあそれをどうやって上回ろうか、という議論に時間をより効率的に割くことができるようになったこともありました。

また中長期的な教育の意味も込めて、今までやった練習方法などはかなり積極的に教えるといいとも思います。参考になった練習法やディベート資料はどんどんシェアしましょう。個人的に一度あったのは、昔ICU出身の先輩の方と組ませて頂いたときに、リサーチのメソッドを教えてもらったことがあります。具体的にはPost Itに具体的なArgumentと具体例が貼ってあると。スピーチのときにはそれをぱっと貼って話せるようにしている、と聞いてすごく合理的だなと思いました。(なお、この練習法を最初に始めた人は、世界大会で日本人記録を持っている方です)akも一時期やってかなり役立ちましたが、今はより自分にフィットした形にカスタマイズしディベートノートとマターファイルにしました。また、普段読んでいるメディアなども色々教えてもらいました。

3. 定期的にコミュニケーションをとり、より良いチーム作りを目指す

akはかなりこれをどのような人ともやるのですが、定期的にラウンドやディベートに関してコミュニケーションをとることは意識しています。具体的には、下記をよくコミュニケーションしていました。

・今悩んでいること
・より先輩としてサポートできそうなこと
・より先輩として改善できること

例えば、よくあるパターンというのは、後輩に「独裁的に」なりすぎていないかということです。あと、例えばスピーチづくりなどもPrime Ministerだとついついかなり指示してしまうこともあります。これだと組んでいる側からすると「先輩の言いなり」になっている感がぬぐえなくなってしまう場合もあります(一方で、それを欲しがる場合もありますが…)

なのでそういったこともざっくばらんに聞いていったりできるとより良いですね。

あとくだらないかもしれませんが、akは一緒に食事をとることも結構意識しています。美味しい食事を一緒に食べるとチーム力ってあがるだとか、場合によっては手作りの食事を食べたりすると結束力があがるだとかという研究もあるようです。(最近だと色々な会社が取り入れたりしているだとか。もちろん人それぞれだとは思うので、強制とかはしませんが。)たまたまですが、昔ある大会で、関東圏に住んでいない後輩と組んだ時は家に泊まってもらったのですが、ついでに大したことはないですが手料理もふるまわせて頂きました。後で聞いたところ「手作りの食事をふるまってくださったおかげでだいぶ距離が縮まりました、同じ釜の飯を食った、じゃないですけど」と言ってくれたので、効果があったのかもしれません。
(ちなみにもちろんですが食事中にフィードバックなどはしません。楽しく食べることに集中したいので雑談です 笑)

4. マインドとしては「勝ったら後輩のおかげ、負けたら自分のせい」として臨む

これは特定のアクションに落ちないのかもしれませんが、このスタンスでいる人って格好いいなと思います。
やや蛇足ですが、社会人になっていい上司もこの要件を満たしていると思います。ミスがあっても、上司が矢面にたち「そうですね、ごめんなさい」と言い、「しっかりとリードできずにすみません」と謝られたこともありその時はこの人すごいな…と思いました。

ディベートで言うと、昔尊敬する他大学の先輩と組ませて頂いた時があったのですが、その人の実績を鑑みると十分決勝トーナメントで勝ち進めなかったことがありました。結果が出たときは当然のごとく落ち込みましたし、ああ僕のせいだなぁと思っていたところ、先輩が「あの負けは僕のせいだ」とおっしゃった際は改めてこの先輩は恰好いいなと思った次第です。

あと、ジャッジのイケてないフィードバックのパターンとして、言い方が悪く結果的に「足を引っ張ってしまった」人をかなり責めることがあります。「リーダーでは全然立ってなくて~」「Memberが反論で機能していなくて」のようなことは、フィードバックとしてはあんまりイケてないので他の言い方が当然必要ですが、そのような言葉を聞いて落ち込んでしまうことがあります。そういう時に「あのいい方はちょっと無いよね」「まあ確かにXXの観点はそうかもしれないけど、Yの観点とかよかったし」等のフォローができるといいなぁと思いますね。

ここで言えるのは、ついつい人は他責にしがちです。自責って結構辛いですからね。やれモーションのせいだと言ってACを批判し、やれジャッジのせいだと言ってジャッジにイラジャとラベルを貼りがちです。akも何度もおそらくやっていたので反省しかないのですが、その中でチームメイトである後輩のせいにしたい、というのは無意識的に分かりやすいところではある逃げ道だとは思います。ただ、先輩の責務としてそれを言い訳に絶対にさせない気概で組む、というのが一つ個人的には刺さる先輩像だと感じています。

これは勝敗に少し直結しないかもしれませんが、人として先輩として意識したいポイントかなと思っています。

以上となります。ご参考になれば幸いです。

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2018年4月28日土曜日

【即興型ディベート初心者向けポスト】 プレゼンテーションの型・"AREA"

スピーチって結局どうすればいいの?というなった際に、ディベートを始めたばかりの皆さんが最初に触れるのがAREAというプレゼンの型だと思います。

Assertion、Reasoning、Example、Assertion の頭文字で、主張(結論)、理由、例、主張という、結論のサンドウィッチ形式で話すのが良いとされています。
(ちなみに余談ですが、人によってはOREOと呼ぶこともあるようです。この場合はOはOpinionということです。)

念のため図示化するとこうなります。

Assertion
Reasoning
Example
Assertion

例えば、タバコ禁止(THW ban tobacco.)という議題であれば、下記のようなパターンがあり得ます。

Assertion タバコは健康に悪いので禁止すべき
Reasoning タバコには有害物質が含まれているし、中毒性もあるため継続的に健康リスクが高まる
Example 肺がん、脳卒中や心筋梗塞を引き起こすこともある
Assertion なので健康に悪いタバコは禁止すべき

ここまではよく教わります。ですが、意外とコツとセットでは教わらないこともありまるので、ak_debateが教える際に伝えている点を3つシェア致します。

1.R(理由付け)は直観的 and/or複数で
第1に、Rである理由に関してですが、理由はできれば直観的なものや、複数(できれば3つがよく説得的とされます)挙げられると良いです。
ややハイレベルなことを申し上げますと、理由が出ない場合はTBH思考法を試してみるといいでしょう。初心者の方には、中でもBottom-Upで考えること(具体的にどういう人が影響されるのか?等)をオススメしています。
逆に理由が出すぎる場合は、似たような話をグルーピングするといいです。
ここは余談ですが、プレゼンのとき3は覚えやすい数字だとされています。2つだと少ないな、4つ以上だと多すぎて覚えられないな、となるようです。

2.E(例)は解像度をあげて感情に訴えかけろ
第2に、例はほかの人と共通の理解が得られるほどに解像度を上げる(想像できるほど具体的にする)ところまで深掘りできると良いです。どのような人が、どのように影響されるのかをストーリー的に話せるとよく、特に不満、不安のような負の感情に訴えかけられると良いです。
ak_debateがよくやるのは、具体的な映像を頭に思い浮かべることです。漫画、小説、映画のようなフィクションに頼ることもありますし、家族や友人などの顔を思い浮かべることもあります。またニュースで見たことのあるドキュメンタリーで特集されている人のことを思い出すこともあります。

3.あらゆるレベルでAREAを徹底しろ
第3に、AREAは、スピーチの中のあらゆるレベルで使うと良いということです。サイド全体として言いたい大きなAREAもあれば、具体例としてのアーギュメントとしての小さなAREAもありえます。また、反論もAREAで話すとよいです。相手はこういったがそれは成り立たない、なぜなら・・・例えば・・・のようになります。
要は大きなAREA、小さなAREAを積み重ねる、というイメージでしょうか。いつどこでもAREAを徹底するということですね。

(多くの教育現場で教えられている、いわゆるSQ AP IMPACT(Status Quo, After Plan, Impactの略で、現状(政策導入前)の現象-政策導入後の現象-その重要性)などのフレームの中でもそれぞれでAREAで話すことをおすすめしています)

終わりに
いかがでしたでしょうか。ぜひデビュー戦に向けてAREAを自分のものにして下さい。なお、この話し方はディベートに留まらず、プレゼン全般、就活、社会人生活でも役立つシーンがあるので是非!

補足 AREAのスピーチの型
高校や大学の教育現場では、AREAをもとにしたスピーチのワークシートを準備していることもあるようです。例えば、立論では下記のようなパターンを準備しているようです。型にはめることはよくないですが、守破離でいう守のときには使いやすいのでぜひ。その後、AREAを崩したり、よりいい言葉に言い換えたりするような柔軟性が持てるとよいですね。

[英語]
<Argument>
(A) Our first argument is _______.
(R) We have __ reasons.  / This is because ____
(E) For example, .... / Let me give you an example.
(A) Therefore, ....

[日本語]
<立論>
(A) 第一に・・・
(R) 理由は_つあります・・・/なぜなら・・・
(E) 例えば・・・/具体例を挙げると・・・
(A) したがって・・・

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2018年4月15日日曜日

【80点超えのスピーチシリーズ各論④】Whip編(Asian Style)

総論としての「80点超えのスピーチをするには」を受けた、各論シリーズです。
今までのPrime Minister編Leader of the Opposition編Deputy Speakers編の続編となります。

最初に注意しておいたほうがいいのは、Whipはラウンドの流れに影響を受けやすく、また、Deputy Speakersの原則は引き継ぎぐことです。すなわち、「相手の一番強い話をつぶす」ことや、足りない点を伸ばすことも当然Whipでも継続されます。それ以外の点で幾つかポイントを書かせてください。(本当はこれ以外にも色々書きたいのですが、スピーカースコアに直結しそうなポイントであえて絞りました)

1. 汎用的なフレームを活用しながら、ラウンドに固有な纏め方を探す
よく「まとめ方に正解はない」と言います。一部の先輩にフィードバックを求めても「ケースバイケース」だと言われることもあるのではないでしょうか。確かにそうなのですが、「汎用的なフレーム」を参考にできる部分はあります。
例えば、下記のようなフレームがあり得ます。

<ディベートフレーム系>
・Principle, Practical
・説明責任(Necessity, Solvency, Justification) ※Solvencyに相手のHarmも含む

<4W系>
・(When)Time-frame-base (例:Short Term, Long Term)
・(Who)Actor-base (例:Impacts on Female, Impacts on Male)
・(Where)Place-base/Micro-Macro base (例:Impacts on Individual, Impacts on Family, Impacts on Society)
・(What) Keyword-base (例:Why ban?  Why now?)

このようなフレームを意識しながら、今までの双方の議論を纏めにかかります。
例えばですが、Australs 2013 GFのOW(GF Best Speaker)は大きくはPrinciple, Practicalのフレームワークに近いでしょう。(1. Whether this is a "just" law?  2. Impacts of the law 3. Social Perception )
また、Australs 2012 GFのGWもPrinciple, PracticalのClashながら、ラウンドの固有性を出しているサインポストになっています。(1. Is allowing these crimes worthy of criminal punishment? 2. What does the world look like, and what changes do we get under our policy?)。

もちろんフレームは結局のところ「なぜ勝っているか?」の合目的性とフィットしていないと意味がないですが、一つ参考になり得るかと思います。

なお、このフレームとラウンドの固有性を行ったり来たりするところが難しく、akは例えばポストイットを使用しながらラウンドを聞いています。そして大幅にスピーチ中に反論とかを動かし、クラッシュを作り直すこともあります。

2. 「勝たないといけない」部分に全力を注ぐ
「ここを取ったら勝てる」というようなポイントがあります。それは、ラウンドによって様々です。分かりやすく「分岐点」と呼ばれるようにClashの応報があるのであればいいのですが、必ずしもあるとは限りません。「自分がイイタイコトを言う際に、譲れないピース」というのを双方の論理構造からひも解く必要があります。

例えば、A→B→Cというような論理展開をしているとします。その場合、Aが証明されないとB, Cにいかない場合は、Aを全力で守りに行かないといけない場合があります。
この構図だと思っているのは、MDO 2011 Semiとなります。Govの論理構造というのは、「助かる人はZero-sumである(全員を助けることはできない)」→「そのような場合はLegalなchoiceを取った人を優先すべきだ」となっています。GWはその前者の前提を「This is not fair」と言いながらスピーチをしています。「PMからしっかりその前提を言っているにもかかわらず、Oppは反論してこなかった」と冒頭でいいつつ、相手のPOIへの反論で「もしZero-sumじゃない前提でディベートしないといけないのであれば、じゃあGovは負けるよね」という意図をジョークを交えて印象操作し、Govへの勝利を手繰り寄せています。

他にも、例えばTHW punish parents when their children commit crimes.のようなモーションの際に、論点となり得るのは親のcharacterizationです。Govは「親は子供の犯罪に大きく影響し得るため親もpunishすべき」、Oppは「親は子供の犯罪と関係ないので親をpunishするのはかわいそう」という風にラウンドが進んでいたとしましょう。その場合、論点となるのは「親はどのくらい子供の犯罪に寄与しているのか?」という点になるかと思います。Govであれば、多くの時間を子供と過ごすためモラル的な教育も含めて親が一番影響力があるというような話を展開するでしょうし、Oppであれば親以外の影響(social class、学校の先生等)と言ってくるかもしれません。その場合このポイントを全力でどちらかに持ってくるために反論したり伸ばしたりすることがWhipとしてあり得ます。
(あくまとして一例であり、他のstrategyも当然あり得ます)

3. Dropには敏感にあれ
AsianのWhipが、BPのWhipと違う点の一つはDropに対する厳しさだと思っています。(Dropとは、反論を「落とす」ことであり、議論を無視することだとご理解ください)BPは「【SIDO/QDO/HKDO分析】アジアのBP大会で活躍するための3つのポイント」で取り上げたように、Sell your ideaが重要になりますし、briefingでも「全部に反論する必要はない」と明示されることもあります。一方でAsianももちろん全部に反論することは不要だと思いますが、一方でDropに対して厳しい今年も事実です。

akもUADCでWhipをしていた時は、かなり細かめにWhipしました。一つの話に対して複数のレベルで反論しましたし、重要な話(格好いい話、聞こえのいい話、インパクトの大きい話等)は仮に1行だけでロジックが無かったとしても念のため反論しました。「反論していない」という理由だけで負けにするジャッジ陣対策でもありましたが。

また、先方のDropに対してもかなり厳しめにいきました。よくあるのが、PMやLOで話された内容が実はあまり反論されていないことです。これがDeputyでも特に伸ばされないと強いArgumentとなってくれないことがあります。そこでWhipでも改めて一つのClashにするくらいの勢いで「押しなおす」、そしてその際に相手のDropを強調していました。事実、ACに見られた予選ラウンドでも「Deputy以降の話等は優劣つけられなかったが、Whipが1つめに押した話は確かにLeaderから出ておりあまり反論されておらず、それで勝ちにした」と言われました。
(なお、この「押しなおす」というテクニックは意外と重要です。「浮いた」Deputy Speeches等を「埋め込む」ことも大事ですしね。)

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2018年4月9日月曜日

【80点超えのスピーチシリーズ各論③】Deputy Speakers編

総論としての「80点超えのスピーチをするには」を受けた、各論シリーズです。
前回のPrime Minister編Leader of the Opposition編に続いたDeputy Speakers編です。

Deputyって難しいポジションだと思います。スタイルもフィロソフィーも人によって大きく異なりますし、ラウンドの流れによっても変わります。とはいえ、それでもいくつかポイントがあると思いますのでak_debateが感じるところを書いてみたいと思います。
(なお、前提としてDPMはLOの話にかなり近い部分があると思います。そのような1st Contact特有の内容はLOの記事に譲り、それ以外のポイントを書きたいと思います。)

1. 相手の最も強い話を立論・反論の両輪で全力で対応する
相手の最も強い話を、"Constructive Speech"として対応することができるのは2nd Speakerまでです。また海外や一部のジャッジではWhipから反論されるのでは遅すぎると判断する人たちもいます。そういう意味で、立論・反論の両方を使い切ることが重要になります。
UADC 2013 FinalのDPMは反論を重視しているパターンだと思います。Inheritance Taxの不十分性(構造的な不平等の大きさ等を指摘)を含めてかなり細かく反論しています。
また、UADC 2012 QFのDPMは、LOのFearの話をFlipする形で犯罪がいつ起きるかわからないような状況のほうがむしろfearfulであることを指摘しています。

また、よく先輩にアドバイスされる点として所謂「counterproductive」Argumentを立てろということかと思います。相手が守りたいことが実はむしろ悪くなるorこちらの方で達成できる、という話です。ICUT 2013 GFのDLOでは、conflictがむしろ減るという点を立論として出しています。なお、これらの話は所謂Secondary Mechanismの強化とセットで行わないと、アイデアベースになってしまうかもしれないのでご注意ください。

2. Leaderのスピーチを「足りない点」「多角的な視点」をキーワードに伸ばす
まず、「足りない点」に関して。まず大前提として、Leaderのスピーチで足りない点というのは必ず埋めることが必要になります。説得やArgument等のフレームワークはいくつかありますが、それらに照らし合わせながらリーダーのスピーチを聞いていくというのはまず一手でしょう。分かりやすい話では、LeaderがStatus Quoの話はしたがAfter Planの話をしなかった、抽象的な話をしたが具体性に欠けた、等そういった場合はそこから入る必要があります。また、これより難易度の高い点としては、「特定の前提」が抜けている場合です。そもそもどういう世界観を目指しているのか、そもそもどういったキャラクターを前提としているのか、というような話は見えづらいですが説得力に大きく影響するため、それらもidentifyできることがnext stepになるかと思います。

次に「多角的な視点」に関して。UniquenessやTime Frame等でMECEに考えることも重要になるでしょう。(思考力の習得方法はこちらに書いています。)(なお、特に日本人ディベーターはここが弱く、Asian Styleでなかなか勝ちきれなかったりClosingでExtensionを出し切れずに負けてしまうことをよく見てきたのでナショナル・アジェンダかもしれないと思っています)例えば、JPDU Pre-Australs 2013 GFのDPMではreligionのuniquenessとしてafterlifeの話が伸ばされています。また、ずいぶんと古くて恐縮ですがAustrals 2004 GFのDPMはDomestic/International Implicationの話をきれいに伸ばしていると思います。なお、個人的にはオーストラリア勢は歴史的に総じて2nd Speakerが上手いと思っており、例えば2009のGF等でもそれを感じています。

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2018年4月1日日曜日

フィードバックのコツ② 対初心者向け(新歓期)のフィードバック

前回のフィードバックのコツ① フィードバックの型 ~4つの点を伝えることを目指す~の続きです。

今回は4月ということもあり、初心者向けのフィードバックの話をしたいと思います。
(それにしても、新人だったころって何年前ですかね…ak_debateにも今より可愛い時期があったというと、信じてくれないんですが…)

初心者のときってどういうことを言われたら嬉しかったですかね?不安な中、チャレンジングなゲームをやった際の落ち込みって色々ありますよね。その時を思い出してフィードバックする、ジャッジした目の前の人のことを思ってフィードバックするという当たり前の原則を起点にすると色々な工夫ができるかと思います。今回は、ak_debateが気を付けてきた各論を話そうと思います。(これ以外も当然あると思います)

1.4つの型で言うところの、「良かったこと」を特に多めに言うこと
前回の記事で、フィードバックの"型"として、①良かったこと、②改善できること、③今後の実行方法/練習方法、④今後の期待の4点を徹底することをオススメしたかと思います。
特にこの①の「良かったこと」を多めにしましょう。昔UTDSでは8割くらいのイメージ感というところでやっていました。
「とはいえ、そんなに褒めるところがありますか?」という懸念があるかもしれません。確かに1分のスピーチとかだと最初はなかなか難しいかもしれません。
とはいえ、必ず何かしら褒めることがあるはずなのでそれを探索してください。例えば、ak_debateはassertionでもいい話が一言でもあったら(事実、自分が思いつかない話とかも良く出たので)伝えました。また、フィードバックの際に「どういうことを言おうと考えたりしていたのかも教えてもらってもいいですか?」「他にどういうことが言えそうですかね?」のように「言おうとしたが言えなかったこと」や「今思いついたこと」も聞いたりすることもしていました。(こうやって書きだすと少し恥ずかしいですね)

2.「改善できること」はポイントを絞って、シンプルにすること
特に上級生になると、うまくなっているのでたくさん言いたくなると思います。うわあ、Logicがないな、Refutationで反論と言いながら話をぶつけてるだけだな、Principleっぽい話しているけどふわふわしているな、等、等、等。もちろん細かいフィードバックは当然ありがたいのですがあまりたくさん言うとパンクしてしまいます。キャッチボールは取りやすい球を投げることが鉄則ですが、最初の球が何度も、文字通りハイボールでくると十分に吸収できないことがよくあります。なので、特に一番効果がありそうなことに絞るといいでしょう。(例えば、UTDSでは昔はSQ, AP, Impactというような型をAREAでしっかり言えるようにすること、を最優先にしていました。)

小技ですが、この際「ディベート用語」の多用には気を付けたほうがいいです。Uniqueness、Relevancy、Exclusivity、Framing等の言葉は我々にとっては当たり前かもしれませんが、ディベート初心者からすると新しいことばかりです。特に最初は各スピーカーの名前やルールから覚えたり、POIであたふたしたりしているはずなので、パンクしてしまいます。もちろん、この際例えばUTDSではレジュメと併用していたのでそこで良く出る言葉は書く、のような工夫はしましたが、それでも限界はあるかと思います。

3.普段にもまして具体的に話すことを意識すること
コミュニケーションは徐々に「阿吽の呼吸」になっていくこともあったりしますよね。それはある種お互い「あああの話ね」というイメージ感がより擦りあっていくからできるものです。例えば「具体性をつけよう」と言われたら「ああ、アクターが可哀そうである状態を描写しないと」、「具体的なケーススタディをロジックの後に出そう」のような解釈が一種できる、ハイコンテキストな会話になるのですが、初心者はその前提を共有していないので、ぽかんとなってしまいます。ただでさえディベートはチャレンジングな部分が多々あるため、しっかりと具体的にリードしてあげましょう。

なので、普段にもましてフィードバックでは「例えば」というような話をつけてあげましょう。具体的なアーギュメントを説明する、事例を説明することもいいと思います。反論も「こういうのが良くなかった」という指摘ではなく「こういう風に言うと良い」という例示とセットであることが大事です。

4.今後の期待を話す際は、特に「最初はできないもの」であることを強調すること
最後になりますが、これが一番大事かもしれません。ディベートって難しいです。特に難しい社会問題に関して20分で話すとか、社会人になっても人に驚かれます。特にそれが英語の場合、英語を第二言語としている人の苦労は計り知れません。
そして「うまくいかなかった」ことというのは本人もよーーーくわかります。スピーチが1分しかできなかったらそりゃ落ち込みます。他の人と比較できたらなおさらです。それが負け、というものとセットときたらさらに辛いです。
そこで重要なのは「今後できるようになる」というイメージ感をしっかりと伝えることです。チープなことですが、「最初は1分しか話せなかった人もたくさんいるけど、そのうち7分じゃ足りなくなるよ!」というような話であったり、いわゆる海外経験がない人に対しては「海外経験がある人も倒す例ってどんどん出てくるよ」というような話は本当ですし、とても助かります。

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